新しい情報が入りました。斉藤友晴氏が05/30/2012までサスペンド(大会出場禁止)。
http://www.wizards.com/default.asp?x=dci/suspended

 サスペンドの理由は、今回の遅延行為に対するものと公言されています。
これを信じれば、斉藤友晴氏のスロープレイに対する警告の累積は関係ない。
という前提で話を進めます。

 現状までに意見が二つに分かれています。
この判断が"重い"というのと"適切"である。というもの。
個人的には"重い"の一派です。

 これから、遅延行為がルールの文面通り、
全く平等に他のそれらと区別されることなく
イカサマとして扱うという"厳正"主義を採る。
これはMTGの競技性を保つ手段の一つとして正当ですし、
その第一人者が明確な前例なく違反という判定を受ける。
というのも自然の流れです。

―・・・にしても、18ヶ月というのは"重い"です。
おそらく全く情状酌量されていない、十全の罰量です。

 ゲーム上のイカサマに限らず、
ルール(規則)を破ることに対する罰の重軽というのは、
必ず"そのルールを知っていて"破ったかどうかが
論点の一つになります。
"知らなかったではすまない"という文言もありますが、
それは当然知るべきことである、という意味合いも含みます。

 今回の、"時間浪費を厭わないという考えによる時間浪費"―・・・
多くのプレイヤーがグレーゾーンだと考えてきた、この消極的な遅延行為を
明確にルール違反だと斉藤友晴氏が知っていたとは思えません。

 また明確にルール違反であるという認識が広くされていたとも思えません。
そうした認識をさせてこなかったルール側の不備とも言えます。

 今回からその不備を正した。と言う言い方も出来ますが、
第一人者への失格裁定でもってそれを公表するのであれば、
健全な規則を保つ上で不可欠な
不遡及性(規則を整備するより以前の違反に対して、整備した後の罰を与えない)
が全面とは言わないまでも考慮、適用されるべきでもあります。

 この三点から、今回に関して限り、
情状酌量の余地を持つべきだと考えています。
しかしサスペンドはその判断基準が明確にされていませんから、
どのぐらい軽くするべき。という言い方は出来ません。
情状酌量した上で期間が変わらなかった。
というのなら、それも仕方ないかもしれません。

 僕は今回のサスペンドの期間の長さに全く納得がいっていません。
体制化されていない運動(署名活動など)にどれだけ効果があるかは分かりませんが、
DCIセンターを通してのアピールシステムなどを見るに、
WotCは選手側の行動を全く黙殺する団体でもないとも思います。
 まだそれが何かは分かりませんが、"出来るだけのこと"をしたいと思います。

コメント

kaoru
kaoru
2010年12月1日19:41

あの時の有象無象の中で、ただ1人正解を導き出ししかもそれを既に実践していた人物を失ってしまうのは、自分の考えをはっきり申し上げるとこれは日本のMTGシーンの損失ですらある。熱のある意見ですがそう考えています。

勿論行動の結果がどうなるかは一切解らないけども、出来る事ならば貴方と斎藤氏の気持ちと誠に応えたいと思っています。なにか地方の一プレイヤーが協力できることがあれば。




りゅー
りゅー
2010年12月1日22:10

ちなみに累積かどうかはサスペンデッドリストには書かれませんよ

このゑ@ハリー
2010年12月1日22:26

>>kaoruさん
コメントありがとうございます。
僕の考える理想のMTGのコミュニティと
斉藤氏の願う理想のMTGのコミュニティは
同じ方向を向いているものと信じて。
頑張りたいと思います。

>>りゅーさん
コメントありがとうございます。
そもそも斉藤氏の遅延行為(ストリーング)への警告は今回が初めてのはずですので、
別の警告であるはずの遅い行動(スロープレイ)への警告累積は関係ないと考えていたのですが、サスペンドの通例として前歴も加味されるようですね。少し勘違いしていました。
ご指摘ありがとうございます。

nophoto
通りすがり
2010年12月2日9:56

遅い行為での警告の中にも、かなり遅延に近いものがあったという目撃情報もあります
斉藤さんと戦ったことのある外国人選手の間では、彼のスロープレイは評判です
外国限定か身内以外にスロープレイを使ってたのかな、という疑惑も持てるほどです

■遅延行為のイカサマ判定をもらってもおかしくない目くらましのブラフ
www.channelfireball.com/articles/message-from-channelfireball-regarding-the-disqualification-of-tomoharu-saito-at-gp-florence/
SiegeX says: November 28, 2010 @ 9:43 pm

■遅延行為のイカサマ判定をもらってもおかしくないスロープレイ
billymoreno2.wordpress.com/2010/08/03/more-on-saito-from-an-undisclosed-but-personally-vouched-for-eyewitness/

■斉藤さんの日記のコメント(上記2つに関する斉藤さんの弁明はありません)
harurumtg.blog41.fc2.com/blog-entry-155.html

■裁定の現場にいた日本人ジャッジの意見
samoamagic.blog91.fc2.com/blog-entry-130.html

nophoto
通りすがり
2010年12月2日10:06

>そうした認識をさせてこなかったルール側の不備とも言えます。
ルールは誰でも参照できる場所にありますし、プロプレイヤーならルールに習熟していて当然だと思いますが。
「法の不知はこれを許さず」ともいいます。法治の原則です。

このゑ@ハリー
2010年12月2日11:53

>通りすがりさん
コメントありがとうございます。
前の記事でも書いたとおり、斉藤友晴氏が遅い行動による警告を
(他人より)多く受けているという事実があり、
晴れる屋でそのプレイを目の当たりにもしています。

また目くらましとジェイスの件については
それが客観的に事実であれば
明らかにジャッジを呼ぶべき(呼ばれるべき)案件であり、
その時にジャッジが呼ばれていれば
状況も違ったものになっていたと思います。

>"法の不知はこれを許さず"
日本国憲法と六法全書の関係にも近しいですが、
知ることが出来るからといって知っていなければならない理由にはなりません。
もちろん知らないことが良いことではありません。
現実の弁護士やMTGのジャッジは、
そうした認識のサポートをすることもジョブの一つです。

また、どの地点から遅い行動になるのか、
更にどの地点から遅延行為が区別されるのかというのは
文章上は意識的に明らかにされていません。
(意図する・意図しないの判断方法)

そうした、曖昧な文章の場合は通常、
判例(通例)からその程度を推察するべきですが、
その判例が事実上極端に少ないことが、
"罰量の程度に対しては"
プレイヤー側に同情の余地があるのではないか、という話です。

僕は斉藤友晴氏が遅延行為に相当するプレイをしていないとは思っていません。
ですからそれに対する失格裁定は当然だと思います。
(小出氏が仰るようにこの判断に人格や性格、普段の態度を考慮すべきではありません)

今回の記事は一つだけ。
サスペンドの期間が長すぎではないだろうか。
というものです。

nophoto
通りすがり
2010年12月2日13:05

期間が長すぎという意見はよく見るのですが、○ヶ月が妥当、という意見は全く見ません
このゑさんは何ヶ月が妥当だと考えての長すぎなのでしょうか。

>しかしサスペンドはその判断基準が明確にされていませんから
過去のサスペンドの事例と比べればいいと思います。
よく遅延行為の事例がないから分からないという意見を見るのですが、他のイカサマや非紳士的行為がどの程度のものかを調べ、それらと遅延行為を比べて大小関係に整合性が取れていれば問題ないと思いますし、そういった視点でサスペンドリストを見てみれば、斉藤さんだけが不当に長い裁定を下されたわけではないということがはっきり分かると思います。近年のサスペンドで記憶に新しいのは石川錬の2年ですが、彼の積極的なイカサマよりも斉藤さんの消極的なイカサマのほうが軽いと思えます。よって、2年かそれ以上の裁定が下っていたなら、私も長すぎだと感じると思いますが、今回の裁定は1年半です。1年にすべきでしたか? 半年にすべきでしたか? 半年といえば森勝洋が非紳士的行為でサスペンドされた期間です。彼のサスペンドはイカサマではありません。イカサマの斉藤さんと森勝洋が同じ期間では短すぎます。となると、1年半が長すぎるなら1年にすべきだった、という結論になりそうですが、そういうことを考慮しての「長すぎ」だったのですか? なんとなく漠然と長いなあと感じたから長すぎと言っているのではないですか?

GPのRELは「プロ」です。
このRELでの大会において、不正行為に関する無知についての情状酌量を認めるべきとは思えませんが。ちなみに「多くのプレイヤーがグレーゾーンだと考えてきた」と書いてありますが、それは本当ですか? 私の周囲にはグレーゾーンではなくはっきり黒だという認識のプレイヤーしかいませんでした。立証困難なイカサマであることとグレーゾーンを混同してませんか?

このゑ@ハリー
2010年12月2日20:15

>通りすがりさん
コメントありがとうございます。

>長さ
まず、基本的に遅延行為に対するサスペンドとしては
18(12)ヶ月は妥当なものだと思います。
ですので"普通より"長いものとは思っていません。
長さそのものに対する殿堂阻止に向けての運動というのは
多分、ないものとも思います。

僕は"普通"より短くすべき案件なのではないか。という意見であり、
DCIが"普通"の罰量を出してきたことに、不満があります。

具体的に何ヶ月。という話ではありません。
本文でも書きましたが、その辺りを考慮して決定したのなら、
18ヶ月という数字でも仕方ないと思います。
(通常、事情を考慮したのなら期間が短くなるだろう。
というのは根拠のない推測でしかありませんから。)

ただ本旨から離れますが、
同様にイカサマ疑惑の裁定を受けたOlivier Ruelは
6ヶ月というサスペンド期間であり、
イカサマでない非紳士的行為が6ヶ月のサスペンドだからといって
イカサマが6ヶ月のサスペンドなのは短いという理論は、
通例に従うというのであれば、成立しないとも思います。


>グレーゾーン
遅延行為はまごうことなく黒です。
しかし、この"消極的な時間浪費"に対して、
今までジャッジ側が
(積極的には)遅い行動との差の曖昧さもあって
遅延行為の裁定を出してこなかった事実、通例があります。
これらのことから、
"時間浪費の為の時間浪費"を黒だと知らない人はいませんが
"消極的な時間浪費"はジャッジとルールに許されている
(遅延行為ではなく、遅い行動の一種の)行為だと考える一派
が出るのは自然のことだとおもいます。
繰り返すように遅延行為の具体的な内容は文章化されていませんので、
通例に従うのが、通りすがりさんが仰るように通常の考えだと思います。

それが今回の裁定ではっきり黒になった。
これからは斉藤友晴氏へのDQでもって顕著な通例とするべきで、
情状酌量の余地はないように思いますが、
やはり"最初"の案件となった斉藤友晴氏には、
通例になかった判断を下したジャッジ側に、
何がしかの情状酌量を願えないだろうか。というのが、主張です。

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